柿と言えば奈良県を思い浮かべる方が多いかも知れませんが、実は奈良県よりも出荷数が多いのが和歌山県で、日本一の出荷を誇ります。

和歌山県はもともと甘柿の栽培に適した気候で、富有柿を中心に栽培されていました。
柿と同時に栽培が進められたみかんや八朔などの柑橘類を他の果樹からの改植目的で渋柿が栽培されるようになりました。
渋柿の渋味を取り除く技術が進歩したことにより、渋柿の栽培が盛んになってきました。
今となっては柿の生産量の8割以上が渋柿となっています。
その内訳としては3割が平核無柿、7割が刀根早生で和歌山のたねなしがきとして名が知れています。

もともと生果としての販売がメインで加工品に対する取り組みはあまり進められていなかったのですが、近年生果の販売数が伸び悩み、加工品への模索が進められています。
そこで最近注目されているのが「あんぽ柿」と「柿酢」「柿の葉寿司」です。

通常の干し柿よりも水分含量が50%前後と高いものがあんぽ柿と呼ばれます。
色調や風味に優れていて柔らかくて食べやすいのが特徴です。
日本では干し柿の生産が下落していた90年代ですが、このあんぽ柿のおかげで近頃生産量が増加している傾向にあります。

柿酢は果実酢の一種で、果実に含まれる糖類を果皮に付着している酵母や酢酸菌の作用により酢酸に変化させたものです。
酵母や酢酸菌を添加することで製造を安定させることができます。
酢を飲むことに注目が集まっている健康ブームの現代において柿酢も秘かなブームとなっています。

また、柿の生産地である紀ノ川地域では「柿の葉寿司」と呼ばれる伝統的な食品が有名です。
こちらはサバの押し寿司を柿の葉でくるんだもので、柿の葉が品質保持に役立つと言われています。

生果としてはもちろん、最近では様々な加工品として登場する柿は、和歌山県が誇る名産です。